香りについての考え方

Thoughts on fragrance

私はこれまで、キャンドルといえば
アロマキャンドルという印象を持っていました。

気に入った香りを見つけると、
つい手に取ってしまう。

さらにボックスやグラスのデザインが美しいと、
思わず購入してしまうこともありました。

そんなふうに、
若い頃は香りのあるキャンドルをよく選んでいたのです。

しかし、ある時期を境に
その香りが少し苦手に感じられるようになりました。

ある夜、キャンドルを灯して仕事をしていたときのことです。

ふと気がつくと、
身体の毛穴がふさがれたような感覚を覚えました。

言葉でうまく説明するのは難しいのですが、
どこか窒息感のようなものを感じたのです。

それ以来、香りに対して敏感になり、
それまで使っていた香り付きキャンドルを灯すことは
ほとんどなくなりました。

香りについて考えてきたこと

今までのキャンドルの考え方というのは

・いかに永続的に香りを維持するか
・いかにコストを抑えるか
・いかに物流しやすいものを作るか

ではなかったでしょうか。

そこから導かれる手法としては

  1. 含有率の上限まで香料を入れる
  2. さらに含有率を上げるために特殊なワックスを混ぜる
  3. 香りを安定させ長期間維持するために合成香料を使用する

という方法があります。

ただ、私はこの3番がどうしても苦手でした。

精油で1番と2番を実現しようとすると、
どうしても費用の問題が出てきます。

さらに精油はとてもデリケートで、
長期間安定して香りを維持するのはとても難しいものです。

特にフルーツ系の香りは
時間とともに変化しやすく、その難しさはより顕著になります。

それでも

「香りが確かに感じられ、
安定して維持できるキャンドルを
オーガニック素材で実現できないだろうか」

そう考えて、何度も実験を重ねてきました。

何度も何度も試作をしてみましたが、
自分のためのキャンドルならそれでも良いのですが、
皆さまへご提供するものとしては
納得できるものを作り上げることができませんでした。

何年も考え続けてきた香り。

そして2020年、
ようやく自分なりの結論にたどり着きました。

香りを追求しない

香りを強くすること、
香りを長く維持すること。

その発想自体を
手放すことにしました。

その代わりに大切にしたのは

・確かな香りをつけること
・その香りを自然な形で維持すること

です。

香りは「強さ」ではなく、
「質」と「成分」を大切にする。

そう考えるようになりました。

香りはなぜ嗅ぎたいのか。
香りを嗅ぐことで何を得たいのか。

そのことに改めて向き合い、
身体への作用の可能性を意識するようになりました。

成分を大切にする

ですから
La bougie de Rieco のキャンドルは
香りはとても柔らかです。

ほとんど感じられないこともあるかもしれません。

それでも

エコサート認証を取得している
オーガニック精油や、

オーガニック栽培された植物、
あるいはその土地に自生する固有種など、

成分が確かなものを選んで使用すること

を大切にしています。

場合によっては、
精油の名前から想像する香りとは
少し違って感じることもあるかもしれません。

それは香りが弱いからというよりも、
これまで私たちが慣れ親しんできた
人工的な香りとは
少し違う世界だからかもしれません。


ECOSERT(エコサート)は、フランスに本部を置く国際有機認証機関です。
オーガニック認証団体の世界基準とも言われ、世界最大規模の有機認証機関として高い評価と信頼を得ています。


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